いのちの車窓から

「星野源と、思考。」の読書感想文【「ダ・ヴィンチ」2018年12月号】

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2018年11月6日(火曜日)に発売された「ダ・ヴィンチ」2018年12月号、星野源さんが表紙を飾り、32ページにも渡る特集が組まれました。

どうも、「星野源さんに一方通行」管理人の紺色(@128128)です。

これを書いている今日が発売日です。

(書き終えてアップしたのはその翌日です)

いてもたってもいられずに、感想を書いています。

この記事は「ダ・ヴィンチ」2018年12月号のネタバレを含みます。

隠す機能等は使用していませんので、ネタバレNGの方は閲覧をお控えください。

また、灰汁とくせが強い記事ですので、閲覧は自己責任でお願いします。

2018年11月6日放送「星野源のオールナイトニッポン」を聞く前に書いています。

いきなりこの記事の結論

読むべき人と読むのを控えた方が良い人がいる

今まで、いくつか星野源さんの特集、インタビューを読んできました。

もちろん、エッセイも。

この「ダ・ヴィンチ」は、それらの中でも、突出して内容が濃く、深く突っ込んだ内容になっています。

影響を受けやすい方は、控えた方が良いかもしれません。

一方で、星野源さんのことをひとつでも多く知りたいという方にはぜひ読んでいただきたいと思います。

【結論】星野源は無限の思考の世界に生きている

思考は無限大です。

考えるということは、ゼロから一、百をも生み出すとても大切なことです。

でも、この頃はその行為をちゃんとやらなかったり、しない人もいます。

右に倣え(みぎにならえ)で過激なことを言って思考停止。

綺麗事で罪を斬っておきながら、解決策を考えない。

どこか、止まっているように思えるし、下手をすれば後退しているのではないか、と思うこともよくあります。

そんな時代でありながらも、エンターテインメントというものは、発展が必要なものであることは、変わりはありません。

この「ダ・ヴィンチ」を読んで、

星野源さんはなんて思考力が高く、アイデアあふれる人で、それを実行、実践できる人なんだろう

と、強く思いました。

そして、ひとえにそれは、星野源さんの持つ才能と、それを形にする努力の結晶だと私は考えます。

「天才」だなんて、たった二文字で片付けられるような人ではありません。

星野源さんに触れていると、私も考えることをやめられず、今回もいろんなことを考えさせられました。

だから私は、彼のファンをやめることができなさそうなんです。

「POP VIRUS」感染症。

きっと、治癒することはないでしょう。

その他のダ・ヴィンチ取り扱いネット書店



エンタメ・文芸誌である「ダ・ヴィンチ」だからこそ

スタートは星野源さんのロングインタビューです。

この雑誌が発売される2週間前の10月23日(火曜日)に星野源さん5枚目のアルバム「POP VIRUS」(ポップ・ウイルス)が2018年12月19日(水曜日)に発売されることが発表になりました。

あわせて、同名のドームツアーが2019年に開催されることも発表されました。

「POP VIRUS」発売決定発表後、初めての雑誌インタビュー。

私の主観で申し訳ないのですが、書いちゃいます。

私はあまり音楽雑誌のインタビューが得意ではありません。

昔から星野さんのことを書いているライターさんばかりなので、聞き手の文がくだけるのは仕方がないと頭ではわかっているんですが、どうしても好きになれないのです。

インタビュアーの語尾に(笑)がつきそうな感じが特に。

ただ、星野さんの答えは読んでいて楽しいので、インタビュー自体は「得意ではない」といったところに落ち着いています。

さて、今回は「ダ・ヴィンチ」というエンタメ、文芸誌が「POP VIRUS」という音楽業についてのインタビューをしています。

これがとても良いんです。

(笑)がつきそうな感じがありません。

音楽の技術的な話、ビートがどうとか、BPMがどうとか、R&Bとか、ソウルとか、そういうワードが全然出てきません。

その分、星野源さんがどのように曲を作り、アレンジし、世に生み出しているのかとか、作っている時の心境とかが、ダイレクトに伝わってきます。

音楽雑誌特有のくだけすぎた感じや、とっつきにくい専門用語が全部そぎ落とされていて、専門的なことはわからないけど、音楽を楽しんでいて、星野さんがどのように楽曲制作をしているのか知りたいという方は、是非これを読んでいただきたいです。

さて、これを読んでいて思ったのは、星野源さんはムーブメントを起こそうとして起こしたわけではないということです。

川勝正幸さんから星野源さんに伝播(でんぱ)した「POP VIRUS」はいつしか、星野さん自身を強くむしばみ、それが彼の近いところ、周囲の人に広がりました。

星野源さんから生み出されたもの、関わった作品からそのウイルスは世間をもむしばみました。

日本で「POP VIRUS」のパンデミックが起きたと言っても過言ではないでしょう。

パンデミックとは

感染症の世界的大流行のこと

画期的かつ斬新なJ-POPである「SUN」が生まれ、イエローミュージックから「YELLOW DANCER」という名アルバムが誕生。

その延長線上に、自然な形で「恋」が生まれ、「逃げるは恥だが役に立つ」(「逃げ恥」)や恋ダンスを経由して、恋の歌が家族の歌「Family Song」に進化しました。

その辺りから、恐らくパブリックな星野源さんと陰の星野源さんが乖離し、とても苦しんだんだと思います。

2012年に発売されたアルバム「Stranger」のリード曲「化物」

この曲で星野さんは

誰かこの声を聞いてよ

と、他人に自分の声を聞くように求めていました。

その後、二度のくも膜下出血による休養期間を経て、「SUN」で

君の声を聞かせて

と、相手の声を求めるようになりました。

病気の間、自分のことを考えるしかなかったため、もう自分のことはいいや、という心境になったようです。

その辺りは、私も経験しているので気持ちがわかります。

(私の場合、まだ自分のことはいいやという位置にいないのですが)

「POP VIRUS」や「アイデア」関連のインタビューを読んでいると、2017年に、「SUN」から「化物」に思考が一度戻ったのではないか、と感じました。

勿論、どちらが良いとか悪いとかではなく、その変化が人間らしくて私は好きなんです。

2017年に「地獄」を恐らくまた見て、そんな中、「アイデア」の1番、パブリックな明るい、陽の星野源さんを表した部分が完成。

この頃、星野さんは生田斗真さんにヘルプを出したようですが、そのヘルプがきっかけで、今年の目標「真剣に遊ぶ」ができあがったように思います。

「真剣に遊ぶ」結果、「ドラえもん」という超画期的で今まで誰もできそうだけどできなかったことをやってどん底から抜け出し、「アイデア」2番と大サビで陰の自分を出すことができたのではないでしょうか。

打破するきっかけは確かに生田斗真さんと旅行に行ったり、食事に行ったりしたことかもしれません。

しかし、ヘルプ!のサインを出したのは星野源さん自身。

ご自身がこのままではいかん!と思い、自発的に動いたからこそ、生田斗真さんがいろんなことを察知して動き、結果今の良い状況があるように思います。

こういったことは、きっと音楽雑誌では読めません。

「ダ・ヴィンチ」ならではのインタビューが、これから詳細が明らかになっていく「POP VIRUS」と星野源さんの思考をまっすぐに読者に伝えているのです。

「POP VIRUS」の最初のインタビューが「ダ・ヴィンチ」のこのインタビューで本当に良かったと強く思います。



「アイデア」は音楽であり芝居

私が一番衝撃を受けたのは、「アイデア」の歌詞とグラビアでした。

一曲の歌詞と2枚の写真だけで、これほどまでに心が抉られるとは、まったく想像もつきませんでした。

私は、数枚の写真と歌詞を組み合わせたものだと予想していたのです。

そんな小細工など必要なく、一曲の歌詞と、2枚の写真でこの表現力。

「陽」パブリックなイメージの星野さんを見てほっとした次の瞬間、隣のページで「陰」の表情をしている星野さんがいます。

ゾクゾクと背筋に何か走るような感覚に襲われました。

例えば星野さんが音楽だけの人だったら、歌詞の表現はこのままだけれど、表情の表現はなく、お芝居だけの人だったら、そもそもこの企画は存在すらしません。

「パブリック」を演じている「陽」の1番と、「その裏で苦悩」している「陰」の2番、大サビ、そしてそこから陽へと這い上がろうとしているその表情に圧倒されました。



他社を通じて感じる星野源の思考

インタビューに答えた方全員に感想を。

長い短いばらついていますが、どうかお許しください。

1.細野晴臣さん

言わずと知れた星野源さんが尊敬している人物のうちのひとり。

短いインタビューではありますが、細野さんが星野さんの音楽にほれ込んでいることを十分感じられるものでした。

そして、心配しているところを読んで、ますます細野さんは星野さんの音楽のお父さんだなぁ、と実感しました。

「おげんさんといっしょ」では母と息子で逆転していたのが最高です。

「Vu Ja De」(ブジャデ) [ 細野晴臣 ]

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2.三浦大知さん

今後、星野さんと大知くんの関係がどのように発展していくのか、とても楽しみです。

星野さんは本人名義で他の人に楽曲提供をしないというスタンスです。

(本人名義で提供しているのは恩人である宮藤官九郎さん関連。

そしてあの漢字一文字の曲を作ったのはニセ明さん)

今まで他のアーティストに一度も振り付けたことのない大知くんが振り付けをした「アイデア」

果たして、星野さんは今まで他のアーティストにしたことのない楽曲提供や編曲を、大知くんの曲でするのでしょうか。

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3.細田守監督(映画「未来のミライ」監督)

細田さんは作り手。

星野さんは作り手でありながら、演じ手でもあります。

だからこそ、細田さんは星野さんとのお仕事が充実したのではないか、と感じました。

私は細田作品を見たことはありませんが、これまでの映画の絵などを見ると、妥協のない人だということは強く感じます。

未来のミライ (角川文庫) [ 細田 守 ]

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4.関和亮さん(「SUN」以降のMV監督)

(「Snow Men」のMVは除きます)

関さんもまた、星野源さんのクリエイティブな部分に心を動かされたのでは、と思います。

星野さんはご自身で映像の監督や編集を行う人でもあります。

それは今でも続いていて、そのあたりはMV集「Music Video Tour 2010-2017」に詳しです。

お茶目な関さんを垣間見ることもできます。

5.吉田ユニさん(アートディレクター)

「YELLOW DANCER」以降、星野源さんのあらゆる作品のアートを手掛けているユニさん。

ユニさんもまた以下略。

ユニさんの作品の緻密さは、これを見れば一目瞭然。

言葉なんて不要です。

6.STUTSさん

ひげと眼鏡が凄い「おげんさんといっしょ」バンドメンバーの中で一番普通の身なりをしていたのがSTUTSくん。

そんなとても真面目そうな青年が、とってもお洒落で新しく、斬新なリズムを刻んで音楽を作っているってとても楽しいです。

「アイデア」の2番のビートは私も初めて聴いた時からとても面白いと思っていました。

2番に入った途端、BPMが半分になる。

でも、Bメロに移った途端、元のBPMに戻る。

それでも、2番で生み出された「陰」の空気感はまったく変わらないんです。

もう、星野さん凄いですし、それに乗ってこのリズムを奏でるSTUTSくんも凄すぎですよ。

そこから感じたのは、星野さんにある

  • 人を動かす才能
  • その人の才能と向き合う才能
  • そして才能を活かす才能

の圧倒的なパワー。

才能はただ持っていても発揮できるものではなく、発揮するためにはそれ相応の努力や痛みを伴っているわけで、月並みな言葉ですが星野源さんは本当に素晴らしいクリエイターです。

7.柴崎哲也さん(「おげんさんといっしょ」プロデューサー)

(「崎」は正しくは「﨑」、環境依存文字のため便宜上「崎」とします)

そりゃ「お母さんやりたいです」って星野さんに言われたら驚きますよ!

私たちファンだって、初めて見た時、物凄い衝撃でしたから、それを作り上げるのには相当の驚きや勇気があったはずです。

柴崎さんはじめ、NHKの皆様が星野さんの意を汲んで「おげんさんといっしょ」を生み出してくださったこと、感謝しかありません。

こっそり次も期待していますよう(ウィスパーボイス)

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8.那須田淳さん(「コウノドリ」「逃げるは恥だが役に立つ」プロデューサー)

那須田さんはドラマ「コウノドリ」と「逃げ恥」を作り上げた人。

勿論、那須田さんだけでできあがった作品ではありませんが、彼を中心としてこれらができあがったのは疑いようもない事実です。

私は四宮先生も平匡さんも星野さんも、繊細さという点で共通していると思います。

繊細さは確かに面倒ではあるんですが、繊細な星野さんだからこそ、陽から陰に変わってしまいながらもきちんと線引きをした上で情を持っている四宮先生や、傷つきたくないあまり恋愛をしてこなかった自称プロの独身である平匡さんをあんなに素敵に演じられたんだと思います。

その繊細さ(と面倒さ)に気づいたのは、ほかならぬ那須田さんだと、これを読んで改めて思いました。

9.石井玄さん(「星野源のオールナイトニッポン」ディレクター)

星野源さんのアイデアを受け入れるラジオの人が玄ちゃん(ひかるちゃん)です。

寺ちゃん(寺坂直毅さん)や玄ちゃんがいなかったら、この番組の内容はもっと四角四面で、ありきたりなものになっていたかもしれません。

言及されているのは2016年夏に放送された「星野源しか出ない夏フェス in いつものラジオブース」のこと。

私もこれは生放送でしっかりと聴いて楽しみました。

その裏にはたくさんの人の努力があったんだということ、うっかり忘れがちです。

定期的にこの「ダ・ヴィンチ」を開いて、いろいろなアイデアに思いを馳せたいと思います。

「星野源しか出ない夏フェス in いつものラジオブース」の演奏を聴けるのがこちら。

YELLOW MAGAZINE 2016-2017 | アスマート

「星野源 Live Tour 2017「Continues」in ラジオブース」の演奏を聴けるのがこちら。

YELLOW MAGAZINE 2017-2018 | アスマート

2018年は「星野源 弾き語りライブ in いつものラジオブース」でした。

【星野源のオールナイトニッポン】「2時間生演奏 星野源 弾き語りライブ in いつものラジオブース」(2018年7月31日放送)どうも、「星野源さんに一方通行」管理人の紺色です。 この記事では2018年7月31日放送の「星野源のオールナイトニッポン」第114...



【寄稿から】「逃げ恥」と「コウノドリ」

インタビューはすべて感想を書いたので、寄稿もそうするべきだと思いますが、私には少し難しいので、おふたりだけ取り上げます。

海野つなみ先生による津崎平匡と星野源の融合

「逃げるは恥だが役に立つ」原作者の海野つなみ先生が寄せたのは、ドラマの平匡さんが恋ダンスを踊っている絵です。

話題になった恋ダンス。

「ガッキー(新垣結衣さん)かわいい!」

「みくりさんかわいい!」

と言われる一方で

「平匡さんが歌ったり踊ったりしてるのなんか変」

と、最初の頃言われてたんです……。

でも、真面目な平匡さんが真顔で完璧に、キレキレに恋ダンスを踊るにはちゃんとした理由があります。

その理由がこちら。

ガッキーが可愛すぎる「恋ダンス」500万再生突破!番組プロデューサーも「正直戸惑っています(笑)」 | BuzzFeed

タイトル凄いけど、これはひとりでも多くの方に読んでほしい記事です。

実は、原作で平匡さんは飲み込みの速さを披露していました。

具体的にどこを見て私がそう思ったのか、原作ならではだったりするのでネタバレ回避のために書きません。

原作でそんな平匡さんに接していたので、何の違和感もなくて、寧ろ

「うんうん、平匡さんはこうだ」

って頷きながら恋ダンスを楽しみました。

この「恋ダンス」が原作の津崎平匡さんとドラマの津崎平匡さんを繋ぎ合わせたといっても良いような気がします。

星野さんじゃなかったら、真顔でキレキレダンスは実現しなかった可能性が高いし、そもそも「恋ダンス」自体が誕生していないかもしれません。

星野源さんがドラマの津崎平匡さん役にぴったりすぎるほどぴったりだった理由をずばり、海野先生がイラストにしたと私は感じています。

四宮ハルキと四宮春樹

「コウノドリ」原作者の鈴ノ木ユウ先生が寄せたのは、四宮春樹(ドラマ)と四宮ハルキ(原作)が背中合わせに、苦虫を嚙み潰したような顔をしてジャムパンを頬張っている絵です。

全国に散らばるしのりんマニア(?)から歓喜の声が続々と寄せられているのを、私は見かけました。

かくいう私も

「元気がない時はこれを見よう」

と思うくらいには大好きです。

「コウノドリ」は、原作と姿を似せてきたキャラクター(綾野剛さん演じるサクラ先生、吉田羊さん演じる小松さん)と似せていないキャラクターがいます。

後者で特に顕著なのは松岡茉優さん演じる下屋先生で、原作の彼女は眼鏡をかけているし、元気いっぱいのドラマの下屋先生とは少し違う印象を受けます。

宮沢氷魚さんが演じた赤西先生もなかなか違います。

あ、言い忘れていましたが原作は数話しか見ておりません。

四宮春樹はその中間。

眼鏡、表情、泣きぼくろは一緒なのに本体とか髪型、体型が全然違います。

同じ「しのみやはるき」なのに、こうして並ぶと違う人みたいで、でも同じで……これがもう本当に、上手くいった実写化作品の醍醐味だと思うんです。

展開的に「コウノドリ3」があるのは考えにくいんですが、いつかスペシャルやスピンオフで「コウノドリ」のドラマの世界のみんなに会いたいです。

ツンとしたキャラでいて、泣きぼくろがあるって、凄まじい萌えキャラ……。

コウノドリ(1) (モーニングKC) [ 鈴ノ木ユウ ]

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【番外編】「地獄でなぜ悪い」はつい描きたくなる?

唯一、ふたり寄稿されたのが「地獄でなぜ悪い」です。

伊図透さんと青木U平さんが描かれました。

伊図さんが「赤」と「緑」について言及されているのを読んで、確かにこの二色の組み合わせは凄いかも!と思いました。

この二色は足すと黒になる組み合わせ。

見る側に不安と違和感を与える組み合わせですが、いわゆる「クリスマスカラー」で馴染みがあるからか、黄色と紫やオレンジと青ほどの違和感はありません。

でも、恐怖を煽るにはうってつけの組み合わせなんですよね。

「地獄でなぜ悪い」はストーリー的に多分私にはキツイ予感がしているので見ていないのですが、この絵たちで、何か少し知ることができた気がします。

(「プラージュ」は平気な謎)

他に寄稿されたのは、「蘇える変態」乙一さん、「いのちの車窓から」塩田武士さん、「老夫婦」山下和美さん、「アイデア」市川春子さん、「SUN」ミズタマさん、「Friend Ship」真造圭伍さん、「くせのうた」あらゐけいいちさん、「くだらないの中に」那波マオさんです。

私、この一連の寄稿の中で、ひとつだけ違う!って思ってしまうものがあります。

それは、秘密。

人によって受け取り方ってこんなに違うんだ!って、面白いです。



共感はいらない
けどあると嬉しい米澤穂信さんとのインタビュー

近年ネットがおかしいよ

以前こんな記事を書きました。

この記事からリンクを貼るにあたり、ひとつ評価を下げた媒体があります。

【メディア】良い?悪い?記事の見分け方どうも、「星野源さんに一方通行」管理人の紺色(@128128)です。 インターネットニュースを読んでみたら、中身が酷かった!という...

この「ダ・ヴィンチ」を読んだら、そのサイトの評価を落とさざるを得ません。

ネットが発達しすぎたせいで、今、何が正しくて何が正しくないのか、わからない時代になってしまいました。

溢れかえるフェイクニュース、その裏に隠された真実。

正しいニュースに、ない裏を探そうとしたり、捏造する読者。

タイトルで煽ってPVを稼ぎたいネットメディア。

一部の悪しきメディアたちに傷ついている人がたくさんいて、星野源さんもまたそのうちのひとりです。

上に貼った記事に書きましたが、私は色んな媒体の特色を掴んで記事を読む読まないということを以前からしていました。

でも、それをしない人や、気にしない人、純粋な方などもいるわけで。

フェイクニュース、捏造、陰謀論、炎上商法、誇大広告、風説の流布、デマ……早くなくなってほしいと思うけど、現状どうすることもできません。

私がこの米澤さんとの対談の中で一番共感したのは、ネット上に溢れる「名言」についてです。

名言、格言、自己啓発、精神論、上っ面、マインド。

数年前までは見向きもされなかったような、抽象的で形のはっきりしないツイートがTwitter上であふれかえるようになりました。

抽象的ではっきりしないから、見てしまった、読んでしまった人の心に薄気味悪く残ります。

しかも、それらのツイートの99%に透けて見えるのは発信者のエゴ、自己陶酔。

もう、本当にこういうの超苦手なので、超共感しました。

私が知りたいのは、そういったエゴ、自己陶酔の先にあるもの、結果なんです。

マインド(心、精神)ではなくメソッド(方法)です。

私は度々星野源さんのエッセイやインタビューに触れて、ものすごく共感してスッキリしています。

今回の一番の共感・スッキリポイントがここでした。

共感はいらない

これは、星野源さんの「日常」という曲の歌詞です。

何かあったら星野源さんの「日常」を聴こう日々、生活をしていると嫌なことがたくさんあります。 つらいことも、悲しいこともたくさんあります。 そんな時に励みになるのはエンタ...

私は元々共感が得られにくいタイプなので、共感がなくてもそれが普通で、特に何も思わない人です。

なので、この曲の歌詞に共感しちゃうんです。

でも、だからこそ、思わぬところから「共感しました」とか、「同じこと思ってます」って言われた時に、不意を突かれて物凄く嬉しくなっちゃうんです。

(私は基本的に褒められるのが嬉しい人です)

「美学」と「ダサい」

細田監督のインタビューとリンクしますが、星野源さんは妥協しない人だと私も思います。

米澤さんが言葉を選びながら慎重に使った「美学」というもの。

そこを読んで、ああ、面白い、星野源さんってやっぱり面白い、と感じました。

星野さんはよく自分のポリシーに反することを「ダサい」という言葉で表現しています。

今回掲載されている「いのちの車窓から」にもこの「ダサい」という言葉が登場。

星野さんは「美学」を追求するというよりも、自分がやりたいことを貫き、「ダサい」ことをしない、考えないということをしているように思うのです。

だからこそ、米澤さんは慎重にこの言葉を用いたのではないでしょうか。

星野源さんの「美学」に通ずる言葉が「ダサい」(ことをしない)って面白すぎます。

点数の話がこのインタビューに出てきますが、私は79点から80点にそれを感じるような気がします!

真実の10メートル手前 (創元推理文庫) [ 米澤穂信 ]

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限定復活した「いのちの車窓から」

毎度毎度、星野源さんのエッセイを読むたびに、その中に吸い込まれ、引きずり込まれ、そんな感覚に陥ります。

今回は、それがとてもえぐかった。

「嬉しいことばかりだった。」

という言葉が、ポジティブな使われ方から、どんどんと自虐、ネガティブな方向にシフトチェンジしていく。

まさしく、米澤さんとの対談で発言されていた「グロテスク」で「酔えない」「真実」がここにありました。

読んでいるこちらを、2017年当時の星野さんの精神状況に落とし込むような得も言われぬ恐怖感、まさしく「グロテスク」と評してさしつかえはないでしょう。

ポジティブな言葉を挟みながらごくごく自然に、読者をネガティブな方向にいざなう。

気がつけば、今回の「いのちの車窓から」の本質にたどり着いていました。

「化物」化した星野源さんを引っ張り上げたのは、10代からずっと、表舞台で活躍し、酸いも甘いも経験してきたであろう生田斗真さん。

このエッセイを読むと、このふたりには共通点が多いのかな、と感じます。

おふたりともとても気遣い屋さんのイメージがあります。

実際どうなのかはわかりません、あくまでも私の中のイメージです。

(有名人の裏側とか知る必要ないと思っているタイプです。

星野さんも知る必要ないよ、って言ってましたね)

生田さんは酸いも甘いも経験してきたからか、「陰」から星野さんを引っ張り出す力を持っていました。

ハワイでを自由に歩いたり、帰国後車のカーテンと窓を開け放ったところを読んで、ふと気づきました。

くも膜下出血のあと、音楽が聴けなくなっていた時期にふとランダム再生して流れたPrinceの「I Wanna Be Your Lover」も、散歩中だったと記憶しています。

「恋」の歌詞の重要な部分ができたのも

そして、アルバムタイトル「POP VIRUS」が浮かんできたのも、

川勝正幸さんが生み出した「ポップウイルス」は、星野源さんに感染し、それが彼の周囲に少しずつ広がって、やがて全国的なパンデミック状態になっています。

一体何万人が感染しているのでしょうか。

「生まれ変わり」という曲について星野さんは確か、

「人は生まれ変わらない」

という言葉を発していたように記憶しています。

ならば、今どこかにいるであろう川勝さんが、星野さんに対してどんな思いを抱いているのか、ぜひ聞いてみたいと思うのでした。



結論じゃない結論

2日かかりでこの感想文を書いたところ、雑誌が既にくたびれ始めてしまいました。

星野さんがここまで2017年の苦悩をあけっぴろげにしたのは、もうその状況から脱却したからだと思うんです。

それは「ダサい」という言葉に集約されています。

進行形だったら、このようなことは言わない、書かないで、自分の中に隠していると思います。

闇の中から脱却した星野源さんがこれからどうなるのか。

そして、休載中の「いのちの車窓から」の再開はいつなのか。

ポップウイルス感染者の私は、そういうことを予想、想像するだけでとても楽しいのです。

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【星野源】アルバム「POP VIRUS」総合情報ページ(11月15日更新)2018年10月23日、星野源さん公式サイト、公式Twitter、朝日新聞朝刊にて発表がありました。 星野源さん5枚目のアルバム「...

担当Mさんが書かれたwebでしか読めない記事がこちら。

わたしたちは彼に「感染」している「星野源と、思考。」 | ダ・ヴィンチニュース

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紺色
ただの星野源さんのファン。 2016年5~6月頃から。 一方通行に感想、情報、お役立ち等を発信中。 それ以上でも、それ以下でもありません。 くせはすごめ。
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