アルバム「YELOW DANCER」

「Week End」が確立したイエローミュージック

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2015年12月2日に発売された星野源さん4枚目のアルバム「YELLOW MAGAZINE」に収録されている

「Week End」

について、個人的に考察し、解釈や感想をまとめてみました。

星野さんの曲の中でも、非常に人気の高い曲です。
アルバム曲ですが、YouTubeの星野源さん公式チャンネルにもアップされているので、ライトなファンにもおなじみの曲です。

「Week End」とは

Earth, Wind & Fireとの関係

「Week End」は星野源さんの曲の中でもかなりダンス色の強い曲です。
この曲を聴いた1970年代の洋楽ファンは、

Earth, Wind & Fire
(アース・ウィンド・アンド・ファイヤー)

を思い浮かべたと思います。
Earth, Wind & Fireはいわゆるブラックミュージックで特に日本で人気の高いアフリカ系アメリカ人のバンドです。
「September」や「Fantasy」はその年代の音楽に馴染みのない方でも聴いたことがあると思います。
「September」は「Do you remember?」という印象的なフレーズが使われています。
また、「Fantasy」は邦題「宇宙のファンタジー」で広く知れ渡っています。
この曲は「LIFE!」の「女マン」というコントでも流れているので、映像を持ってる方は是非聴いてみてください。
また、星野源のオールナイトニッポンリスナーであれば「After The Love Has Gone」という曲もご存知かと思います。
「September」や「Fantasy」とは少し毛色の違う曲ではありますが。

Earth, Wind & Fire – After The Love Has Gone (Audio)

いかがでしょう。
「Week End」にこのテイストがぎっしりと詰め込まれていますよね。
これを日本人である星野源さんが作り、歌い上げているのです。
ブラックミュージックの系統を引き継ぎ、日本人としての良さを加えているのが「Week End」という曲です。

「さよなら」「踊る」という歌詞と「夢の外へ」

一見すると、この曲の歌詞にはよくわからない箇所が複数あります。
一番最初の歌詞がまず「さよなら」です。

頭からさよなら

この後に続くのが「目が覚めたら」となっているので、「夢、睡眠にさよなら」という解釈をすることができます。

更に、二人称が入り混じっているんです。

サビの部分は「君」
それ以外の部分のほとんどは「貴方」

もう、どういうことじゃ星野さん! となりますよね。
そこで、ふと私が考え付いたのが

夢から「君」を現実に連れてくる
現実にいる「君」は「貴方」

夢の中から「君」を夢の外に連れて行って、現実にいる「貴方」と踊る。

この曲の「踊る」は「生きる」ということ

という解釈が広く一般に広まっていますが、これを置き換えると

夢の中から「君」を夢の外に連れて行って、現実にいる「貴方」と今を生きる

ということになります。
ここで思い出すのが「夢の外へ」です。

「夢の外へ」明るいのに涙が出る手拍子がとんでもない曲2012年7月4日に発売された星野源さん3枚目のシングル 「夢の外へ」 当時、ここまで明るくて、ストリングスの入った曲はあり...

「夢の外へ」では「夢の中にいる人」を「夢の外」に引っ張り出すので手一杯。
でも、「Week End」では、外に引っ張り出し、一緒に生きているんです。
しかも、「貴方」を励ましながら生きているんです。

これに気がついて、思わずぐっときてしまいました。

ライブには欠かすことのできない曲

日本では珍しい曲

「Week End」とEarth, Wind & Fireの関係性については前述しましたが、この曲はブラックミュージックのダンサブルなところがふんだんに含まれています。
思わず手を鳴らし、腰を動かさずにはいられない曲です。

星野さんもおっしゃっていますが、日本人は踊るのを苦手としています。
私もそのうちのひとり。
リズムを取るのは得意なんですが、踊るのはてんでダメです。
でも、この曲を聴いていると、単にリズムを取るだけではなく、からだが揺れます。
きっとこれが踊るということなんだと思います。

日本人に馴染みのない曲調をスムーズに浸透させ
日本人が苦手としている踊るいうことを容易にした

J POPに風穴を開ける画期的な一曲だと私は思います。

そもそも踊るとは

私はContinues二公演見に行くことができました。
でも、この二公演は終盤で、それまでに見に行った人たちの

「凄かった! みんな自由に踊ってた!」
「楽しく踊ってきた!」

えっ、無理無理、私踊れない!

ダンスの授業ではなんか適当に動いているフリでお情けの成績をもらっていた私です。
完全に凍りました。
私が踊れるのって「恋」のサビとアウトロだけ。
不安と混乱を抱えたままいざ、公演へ。

気がついたらわけもわからずからだを動かしていました

踊るということは決して特別なことではなく、前述した「からだが揺れる」というのもある意味踊る、ということに含まれるのではないかと公演中に気がつきました。
みんな好きなように、自分の中に流れる星野さんの曲に身を委ねながらからだを揺らしている、踊っているんです。
みんなばらばらにぐちゃぐちゃに踊っている。
本当に最高の光景でした。

踊るのもリズムを取るのも苦手、というライブ未経験者の方。
安心してください、大丈夫です。
自分の思うように動いて、動けなかったら、それはそれで良いのです。

「Week End」こそ星野源のイエローミュージックの神髄

星野さんはオールナイトニッポンにYELLOW MUSICというコーナーを持っているほど、イエローミュージックというジャンルに強い誇りと気持ちを持っていているように感じます。

ブラックミュージック、ソウル、R&Bなどの外国の音楽を日本の音楽に取り込む

そんな曲をイエローミュージックと定義しています。
まさしく、「Week End」はその枠組みに入り、代表する一曲なのです。

この曲が収録されている「YELLOW DANCER」を制作していた頃は、裏声(ファルセット)が苦手だったと言います。
こんなに完璧に歌われているのに! と、驚きました。
私たちからはうかがい知れないほどの努力をして、この歌い方を身に着けたのです。
今となっては「Drinking Dance」「プリン」「The Shower」と、裏声で一曲通して歌われている曲が収録されるのが恒例となりました。

「Week End」は、外国の音楽と日本の音楽を融合した、星野源さん渾身の一曲であり、真髄です

この後も星野さんは、次々にイエローミュージックを発表しています。
「ドラえもん」もまさにそのうちのひとつ。

星野源の「ドラえもん」は温故知新だ温故知新 故事成語を習う時、真っ先に出てくるものです。 (故事成語というワードを思い出せなくて一苦労) 故きを温ねて新しき...

笑点とニューオーリンズのハイブリッドなんて普通思い浮かびません

星野さんの音楽がこれからどうなっていくのか、とても楽しみです。

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ABOUT ME
紺色
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ただの星野源さんのファン。 2016年5~6月頃から。 一方通行に感想、情報、お役立ち等を発信中。 それ以上でも、それ以下でもありません。 くせはすごめ。