雑感など

【実際の例で説明】チケット不正転売禁止法をわかりやすくまとめ

4+

2019年6月14日(金曜日)、ついに「チケット不正転売禁止法」が施行されました!

この記事では過去の星野源さんが出演、開催したチケットを必要とするものを実際の例としてあげながら、説明、解説していきます。

星野源さんのファンじゃない方にも参考になると思いますので、良ければご覧ください。

お断り

この記事を書いている私、紺色は法律の素人です。

素人が素人なりに必死に調べて書いた記事ですので、この法律をしっかりとお知りになりたい方は別の方の記事やニュースにも目を通すことを強くおすすめします。

【結論】チケット不正転売禁止法が適用されるものとされないもの

いきなり結論を書きます。

禁止法適用
  • 2017年開催アリーナツアー「Live Tour 2017 Continues」
  • 2019年開催ドームツアー「DOME TOUR 2019 POP VIRUS」
禁止法適用外
  • どん兵衛「引っ越し大名!」試写会招待キャンペーン
  • SPACE SHOWER MUSIC AWARDS
  • 2018年開催ダブルヘッドライナーショー「星野源×マーク・ロンソン」(多分)

チケット不正転売禁止法の目的

チケット不正転売禁止法の目的は

特定興行入場券の不正転売を禁止し、興行入場券の適正な流通を確保することによって、文化およびスポーツの振興、消費生活の安定に寄与すること、心豊かな国民生活の実現に資すること

です。

簡単にまとめ
  • 特定興行入場券の不正転売禁止
  • 不正転売を禁止することにより、文化やスポーツの振興を促進
  • お金を無駄に落とすことにならないため消費生活の安定につながる



チケット不正転売禁止法における特定興行入場券の定義

「興行」「興行入場券」「特定興行入場券」「特定興行入場券の不正転売」

チケット不正転売禁止法が適用されるチケットの種類は「特定興行入場券」に限ります。

この法律における重要なワード「興行」「興行入場券」「特定興行入場券」「特定興行入場券の不正転売」をご説明します。

「興行」とは、映画、演劇、園芸、音楽、舞踊等の芸術や芸能、スポーツを不特定多数の者に見せたり聞かせることをさします。

「興行入場券」とは、その券を提示することによって興行を開催している場所に入場できる証票(同等の機能を持つ番号や記号、その他の符号を含む)のことをさします。

「特定興行入場券」とは、興行入場券であり、不特定多数や多数の者に販売され、次の要件のすべてに該当するものをさします。

特定興行入場券の要件
  1. 興行主等(興行の主催者や興行主の同意を得て興行入場券の販売を業として行う者)が、当該興行入場券の売買契約時に、興行主が同意しない有償での譲渡を禁止する旨を明示し、入場券の券面に表示するか興行入場券にかかる電気通信端末の受信をする者が使用する通信機器端末の映像面にその旨を併せて表示させたもの
  2. 興行が行われる特定の日時、場所、入場資格者(興行主等が興行を行う場所に入場することができるとした者)、座席が指定されたものであること
  3. 興行主等が売買契約に際し、それぞれ次の事項を確認する措置を講じ、それを1にする方法で表示するか表示させたもの
    a.入場資格者が指定された興行入場券は、入場資格者の氏名、電話番号、電子メールアドレス、その他の連絡先
    b.座席が指定された興行入場券(a以外)については、購入者の氏名や連絡先
↑の簡単なまとめ
  1. ライブ等の開催主(アミューズ等)や開催主から委託されてチケットを販売している業者(ローチケ、LINEチケット等)が、チケットを販売する時に、開催主に同意せず有料での転売を禁止することをあらゆる種類のチケットに書かなければならない
    チケットとは、紙のチケット、電子チケット、QRコード、ICカード等のこと
  2. ライブ等が行われる日時、場所、そのチケットで入場する人、座席が指定されたチケット
  3. 開催主は、入場者の氏名、電話番号、メールアドレス等を入場時に確認しなければならない
  4. ↑のこともチケットに書くか画面に表示させなければならない

「特定興行入場券の不正転売」とは、興行主の事前の同意を得ず、特定興行入場券の業として行う有償譲渡であり、興行主等の販売価格を超える価格をその販売価格にすることをさします。

チケット不正転売禁止法における「業として」

今回チケット不正転売禁止法を調べていて知ったのですが、法律によって「営業」「業」「業として」と言い方が違ったり、また同じ言い方でも意味が違ったりするようです。

前田恒彦さんのコラムによると、チケット不正転売禁止法における「業として」は、

何度も繰り返す意思を持って行うこと

となるようです。

特許法の「業として」は「事業として」という意味らしく、まさしく同じ言い方なのに意味が違うという現象が。

チケット転売禁止法は不正転売でガツガツ儲けているようないわゆる転売業者だけでなく、一般人、個人で行っていても「業として」と判断される場合があります。

チケット不正転売禁止法で禁止されていること

禁止
  • 特定興行入場券の不正転売
  • 特定興行入場券の不正転売を目的として特定興行入場券を譲り受けること

不正転売=興行主が販売した価格を上回る価格で販売すること



チケット不正転売禁止法適用のために興行主がやること

このチケット不正転売禁止法、ここまでお読みいただいた方はピンときたかもしれませんが、興行主もかなり大変です。

  • 全ての種類のチケットに「不正転売禁止」「本人確認あり」と書かなければならない
  • 入場時に本人確認を行わなければならない
  • 適正な流通確保のため、興行主等が興行入場券を譲渡する機会の提供に努めること

星野源さんのライブでは既にいずれも行われていることです。

一番下は星野さんのライブでいうところの「リセール」システムです。

国や地方公共団体、興行主等は、特定興行入場券の不正転売に関する相談を応じられるように努めなければなりません。

国というと、消費生活センター辺り?

興行主が努力をして初めてこの法律が適用されるのです……大変だ!

チケット不正転売禁止法の罰則

  1. 1年以下の懲役
  2. 100万円以下の罰金
  3. その両方

このいずれかになります。

チケット不正転売禁止法適用外のチケット

チケット不正転売禁止法が適用されないチケットがあります。

適用外のチケット
  • 開催日時や座席が指定されていても「転売禁止」と書かれていない
  • 同「本人確認あり」と書かれていない
  • 同「本人確認」を実施しない
  • 開催日時、場所、座席が指定されていない
  • 招待券等無料で配布されたチケット

上で説明した「特定興行入場券」以外のチケットはすべて適用外です。

これらが高額で販売されていても、残念ながらこの法律は適用されません。



定価以下での特定興行入場券の転売

チケット不正転売禁止法は、「特定興行入場券の不正転売」を禁止する法律であり、「不正転売」ではない「転売」はすることができます。

チケットの販売価格(定価)と同じ、販売価格より下で転売することは禁止されていません。

先に紹介した前田さんのコラムによると、販売価格にチケット発券にかかった手数料や送料程度を上乗せすることは問題とは取られないのでは、という見解があります。

「業として」というワードがありますが、業者ではなく、個人が定価よりも価格を上乗せして転売することを「業として」の不正転売ととらえられる危険性はないとは言い切れません。

チケットを手放すなら、せいぜい定価+手数料+送料で納めるべきであり、気をつけたいのであれば、手数料や送料の分を諦めて、定価と同額で転売(譲渡)するのが良さそうです。

チケット不正転売禁止法適用の例

星野源さんのライブに例えます。

星野源さんが2017年に開催したアリーナツアー「Live Tour 2017 Continues」、2019年に開催したドームツアー「DOME TOUR 2019 POP VIRUS」はチケット不正転売禁止法が適用される興行(チケットが特定興行入場券に該当)だと考えて良いでしょう。

星野源さんのライブ
  • あらかじめ「転売禁止」と強くアナウンスされている
  • 電子チケット(ローチケ)の場合は申込時に登録した電話番号の端末じゃないと発券すらできない
  • LINEチケットの場合は本人電話番号確認済みの端末じゃないとそもそも購入もできない
  • 紙チケットの場合は写真付き公的身分証明書での本人確認実施
  • 申込み氏名間違い、旧姓の身分証明書では入場できない
  • そのため、不正転売ではなく、転売であっても入場できない
  • 行けなくなった方は公式の「リセール」システムを利用でき、買い手が現れた場合のみ手数料を差し引いた分のチケット料金が戻ってくる
    (買い手がつかなかった場合はリセール不成立で、返金されず、空席になるので注意)

以上のツアーは、この法律が施行される前なので、券面に「転売禁止」や「本人確認必須」等の文言はなかったかもしれませんが、適用の例としてここに挙げておきます。

次の星野源さんのライブツアー等では特定興行入場券にしっかりと該当するよう、文言が追加されるはずです。

チケット不正転売禁止法適用外の例

  1. どん兵衛キャンペーン「引っ越し大名!」試写会、「SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2019」など
    いずれも抽選による無料招待券のため、特定興行入場券に該当せず
  2. 2018年開催ダブルヘッドライナーショー「星野源×マーク・ロンソン」
    おかしな転売が強く疑われた場合しか本人確認を行っていないし、告知もされていなかった

このふたつ、1に関しては価格をつけて転売した場合、2に関しては定価よりも高額で転売した場合であっても、特定興行入場券に該当しないため、チケット不正転売禁止法は適用されません。

この辺りは、今後、国も興行主も考えていくべきところなのかな、と思います。



チケット不正転売禁止法まとめ

  1. 条件を満たした「特定興行入場券」であることが前提
  2. この法律でいう不正転売は販売価格(定価)より高額で転売すること
  3. 罰せられるのは「業として」不正転売を行った場合、不正転売するために特定興行入場券を手に入れた場合
  4. 「業として」とは「繰り返す意思」だと考えられるため、業者ではなく個人にも適用される場合がある
  5. たった一度の個人による不正転売でも「業として」みなされる場合があるかもしれない
  6. 定価以下の転売は「不正転売」にあたらないので行うことができる
  7. 特定興行入場券とするために、興行主は所定の努力が必要
    (転売禁止や本人確認を行う旨を券面に記載、表示、現地での本人確認、行けなくなった方のためのリセールシステムの採用等)
  8. 1年以下の懲役、100万円以下の罰金、その両方のいずれかが刑罰となる

まずは事態を見守ってみよう

このチケット不正転売禁止法は、興行主の努力や手間、費用の元に成り立っている法律だと考えて良いでしょう。

星野さんのドームツアー、例えば東京ドームの場合約5万人を動員しました。

紙チケットの場合は身分証とチケットの照らし合わせ作業、電子チケットの場合は端末の操作を全員分、合計5万人分おこなったのです。

これが当たり前のように感じてしまいますが、人件費、時間、手間、更にリセールシステムなど、興行主(アミューズ)の努力はとても大きいのでは、と考えます。

アミューズがここまで頑張っているのは、適正な流通を確保して私たちファンを高額転売から守り、ライブに参加することにより、心豊かな生活を送るため、と、考えて良いのかもしれません。

残念ながら、すべてのチケット、公演にこのチケット不正転売禁止法は適用されません。

そのため、アミューズ以外が興行主のものに関しては、星野源さん周りでも転売が止まらないかもしれません。

だからこそ、転売には手を出さないという強い気持ちを持つことが大事なのかな、と個人的には思うのです。

(個人の意見です)

星野源さんのライブチケットは転売・譲渡・交換ができません星野源さんのライブチケットの転売、譲渡、交換についてまとめました。基本的にそのすべてができないようなシステムになっています。行けなくなった方や最後のチャンスにかけたい方向けの情報もあります。...

以下のページを参考にしました。

チケット不正転売禁止法 | 文化庁

4+
ABOUT ME
紺色
紺色
ただの星野源さんのファン。 2016年5~6月頃から。 一方通行に感想、情報、お役立ち等を発信中。 それ以上でも、それ以下でもありません。 くせはすごめ。
RELATED POST
著作権・肖像権 パブリシティ権 雑感など

【著作権シリーズ】著作権の鍵になる引用について 歌詞 動画 画像 公式サイト ラジオ等まとめ

2019年6月10日
星野源さんに一方通行~星野源さんファンブログ~
著作権シリーズ。 この記事では著作権の鍵を握る「引用」についてまとめます。 歌詞、文章、ラジオ、動画、公式サイトやスクショ等につ …